2018年8月4日発売のデッキビルドパック ヒドゥン・サモナーズで登場した魔妖テーマ。
不知火との相性もさることながら、バックストーリーにも注目しつつ展開方法や相性の良いカードを中心に解説していきます!
そもそも魔妖とは?
魔妖モンスターは大きく分けて2種類。
メインデッキに入るチューナー・非チューナーモンスターとエクストラデッキのシンクロ・リンクモンスターです。
基本的な動きは《麗の魔妖-妲姫》を中心に連続シンクロ召喚を行い、高レベルシンクロモンスターの展開を安定して行っていくプレイングとなります。
メインデッキに入る魔妖モンスターがフィールド上に存在する場合や効果の発動を行った場合にはエクストラデッキからの特殊召喚に制限がかかってしまうため、他テーマとの混合デッキなどの構築が難しいテーマとなっています。
また、エクストラデッキの魔妖モンスターはそれぞれ墓地からの特殊召喚時に発動できる固有効果に加えて、元々のレベルが自身のレベルより2つ高いシンクロモンスターの戦闘または相手による効果破壊をトリガーに墓地からアンデット族モンスター1体を除外して墓地から特殊召喚できる効果を持っています。
この効果を活かし、連続シンクロ召喚によって墓地へ送られていった魔妖シンクロモンスターを連続して特殊召喚していくことで墓地からの特殊召喚成功時の効果の発動を行うプレイングが基本的な動き方となっています。
【必須な】魔妖カードの紹介
ここからは特に重要な魔妖カードの紹介を行っていきます。
《麗の魔妖-妲姫》
《麗の魔妖-妲姫》の効果・ステータス
チューナー・効果モンスター
星2/炎属性/アンデット族/攻1000/守 0
(1):「麗の魔妖-妲姫」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):このカードが墓地に存在し、
「魔妖」モンスターがEXデッキから自分フィールドに特殊召喚された時に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果を発動するターン、自分は「魔妖」モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
《麗の魔妖-妲姫》の解説
魔妖テーマの軸となるモンスターで、必須カードです。
自分フィールドに1体しか存在出来ませんが、自身が存在し、「魔妖」モンスターが自分フィールドに特殊召喚された時に自身の特殊召喚を行えます。
この効果を発動する「ターン」自分はエクストラデッキから魔妖モンスターしか特殊召喚出来なくなるため、《デコード・トーカー》などのモンスターのリンク召喚後などには効果の発動を行うことができません。
が、なんとこの効果1ターンに1度の発動回数がありません!
加えてノーコストでの発動となることから、実質的にレベルを2つ上げながら連続シンクロ召喚が行えるのです。
《翼の魔妖-波旬》
《翼の魔妖-波旬》の効果・ステータス
効果モンスター
星1/風属性/アンデット族/攻 600/守 400
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「翼の魔妖-波旬」以外の「魔妖」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分は「魔妖」モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
《翼の魔妖-波旬》の解説
魔妖テーマ専用のお手軽リクルーターです。
召喚・特殊召喚成功時に同名カード以外の魔妖モンスターの特殊召喚が行えます。
1ターンに1度の発動回数の制限こそありますが、召喚・特殊召喚成功時という緩い発動条件は非常に扱いやすく、《ワン・フォー・ワン》などによるリクルートも可能です。
《氷の魔妖-雪娘》
《氷の魔妖-雪娘》の効果・ステータス
効果モンスター
星1/水属性/アンデット族/攻 0/守1900
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札・墓地に存在し、
自分フィールドに「氷の魔妖-雪娘」以外の「魔妖」カードが存在する場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
その後、デッキからアンデット族モンスター1体を墓地へ送る。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分は「魔妖」モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
《氷の魔妖-雪娘》の解説
2019年1月12日発売のDARK NEOSTORMで登場した魔妖モンスターで、自分フィールドの同名以外の魔妖モンスターが存在する場合に手札・墓地から特殊召喚しつつアンデット族モンスターの墓地送りを行うことができます。
《麗の魔妖-妲姫》の特殊召喚の準備としても有効ですし、《馬頭鬼》などの汎用アンデット族モンスターを墓地へ送ってアドバンテージに繋げることもできます。
他の魔妖モンスターと同様にデメリットとしてフィールドに存在している場合には魔妖モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚することができないため、専用の構築とプレイングが要求されるカードとなっています。
《麗の魔妖-妖狐》
《麗の魔妖-妖狐》の効果・ステータス
シンクロ・効果モンスター
星9/炎属性/アンデット族/攻2900/守2400
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):「麗の魔妖-妖狐」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):このカードが墓地に存在し、
元々のレベルが11の自分のSモンスターが戦闘または相手の効果で破壊された場合に発動できる。
自分の墓地から他のアンデット族モンスター1体を除外し、このカードを特殊召喚する。
(3):このカードが墓地からの特殊召喚に成功した場合に発動できる。
相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊する。
《麗の魔妖-妖狐》の解説
《翼の魔妖-天狗》と《麗の魔妖-妲姫》を利用して展開する動きが基本となります。
墓地からの特殊召喚成功時の固有効果は相手フィールドのモンスター1体の破壊ですが、対象を取りません。
《骸の魔妖-餓者髑髏》の戦闘破壊をトリガーに特殊召喚された場合にはダメージステップ中での発動となることから妨害も受けにくく、いかに子のモンスターを中心にアドバンテージに繋げていけるかが魔妖テーマにおいて重要となります。
《氷の魔妖-雪女》
《氷の魔妖-雪女》の効果・ステータス
リンク・効果モンスター
リンク2/水属性/アンデット族/攻1900
【リンクマーカー:左下/右下】
「魔妖」モンスター2体
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):「氷の魔妖-雪女」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):このカードのリンク先にSモンスターが存在する限り、相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在し、自分のSモンスターが戦闘または相手の効果で破壊された場合、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで半分になる。
《氷の魔妖-雪女》の解説
現在唯一の魔妖リンクモンスターで、魔妖モンスター2体でリンク召喚することができます。
自身のリンク先にシンクロモンスターが存在することで耐性を得るため、後続に魔妖シンクロモンスターを展開しながら盤石な布陣を整えましょう。
《麗の魔妖-妲姫》の特殊召喚のトリガーともなることも忘れないでおきましょう。
《魔妖廻天》
《魔妖廻天》の効果・ステータス
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デッキから「魔妖廻天」以外の「魔妖」カード1枚を選び、手札に加えるか墓地へ送る。
《魔妖廻天》の解説
魔妖テーマにおいて必須となるサーチ兼墓地送りカードとなっており、効果はシンプルですが非常に強力です。
召喚・特殊召喚成功時に効果の発動が行える《翼の魔妖-波旬》などを優先的にサーチし、《氷の魔妖-雪娘》や《麗の魔妖-妲姫》などは墓地へ送っておくことで即座に効果発動に繋げることができます。
魔妖テーマは《翼の魔妖-波旬》を起点として《麗の魔妖-妲姫》の効果発動に繋げるプレイングが主となるため、より安定した展開を行いたい場合は複数枚採用をおすすめします。
魔妖テーマと相性の良いカード
魔妖テーマと相性の良いカードとその使い方をご紹介します!
《不知火の隠者》
《不知火の隠者》の効果・ステータス
効果モンスター
星4/炎属性/アンデット族/攻 500/守 0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのアンデット族モンスター1体をリリースして発動できる。
デッキから守備力0のアンデット族チューナー1体を特殊召喚する。
(2):このカードが除外された場合、「不知火の隠者」以外の除外されている
自分の「不知火」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果の発動時にフィールドに「不知火流 転生の陣」が存在する場合、この効果の対象を2体にできる。
《不知火の隠者》の使い方解説
アンデット族と相性の良い《ユニゾンビ》や《麗の魔妖-妲姫》のリクルーターとして活躍します。
他の不知火モンスターを採用する場合には魔妖シンクロモンスターの自己蘇生時の除外をトリガーにすることで除外ゾーンの不知火モンスターの特殊召喚にも繋げられるため、《不知火流 燕の太刀》などと一緒にメインデッキの不知火モンスターを多く採用したいところです。
《ヴァンパイア・フロイライン》
《ヴァンパイア・フロイライン》の効果・ステータス
効果モンスター
星5/闇属性/アンデット族/攻 600/守2000
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
このカードを手札から守備表示で特殊召喚する。
(2):自分のアンデット族モンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に1度、
100の倍数のLPを払って発動できる(最大3000まで)。
その自分のモンスターの攻撃力・守備力はそのダメージ計算時のみ払った数値分アップする。
(3):このカードが戦闘でモンスターを破壊したバトルフェイズ終了時に発動できる。
そのモンスターを墓地から可能な限り自分フィールドに特殊召喚する。
《ヴァンパイア・フロイライン》の使い方解説
防御カードとしても活躍し、アンデット族全体の火力の底上げも行う優秀な汎用カードです。
レベルが奇数なので《麗の魔妖-妲姫》と一緒にシンクロ素材とすることで《翼の魔妖-天狗》のシンクロ召喚に繋げることもできます。
魔妖テーマの最強コンボとそのポイントの紹介
魔妖テーマは《翼の魔妖-波旬》1枚で《麗の魔妖-妲姫》のリクルートを行いならが連続シンクロ召喚を行うことができますが、エクストラデッキを圧迫しがちです。
また、それぞれ魔妖モンスター以外のエクストラデッキのモンスターの展開を制限する効果も持っていることから他の汎用モンスターとも組み合わせにくいというマイナス要素も抱えているため、純構築で構築されがちです。
そこでここからは魔妖テーマにおける最強(?)コンボをご紹介しましょう。
魔妖テーマにおける最強コンボ~ポイントその1~
《翼の魔妖-波旬》や《氷の魔妖-雪娘》のエクストラデッキからの効果は永続効果!つまり・・・
《麗の魔妖-妲姫》の効果は制約効果となっていることから無効にすることができず、残存効果のようにプレイングでカバーすることもできません。
しかし、《翼の魔妖-波旬》や《氷の魔妖-雪娘》が持つ「このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は「魔妖」モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。」効果は永続効果となっているため無効にすることができるのです。
また、《氷の魔妖-雪娘》の効果は手札で発動を行い、自身の特殊召喚とアンデット族モンスター1体の墓地送りまでが1つの効果処理となることからフィールド上のモンスターの効果が無効になっている場合においても墓地送り効果は無効となりません。
と、いうことは・・・そう!
《スキルドレイン》と併用することでエクストラデッキからの特殊召喚制限をクリアーしつつ、《氷の魔妖-雪娘》の特殊召喚と墓地送り効果を使用することができるのです。
《馬頭鬼》などを墓地へ送っておけば《氷の魔妖-雪娘》を素材にリンク召喚を行いつつ更なる展開に繋げることもできますし、墓地で発動を行う効果を持つモンスターを中心にすることで相手モンスターの効果を無効化しながら大量展開に繋げることができます。
魔妖テーマにおける最強コンボ~ポイントその2~
《麗の魔妖-妲姫》の効果発動も墓地での発動となります。
発動条件もエクストラデッキからの魔妖モンスターの特殊召喚となることから《スキルドレイン》で妨害されません。
《翼の魔妖-波旬》のリクルート効果を無効にしてしまいますが、《魔妖廻天》によって《麗の魔妖-妲姫》を墓地へ送ることができるため、相手モンスターもろともモンスター効果を無効化しつつ展開を有利に運ぶことができます!
魔妖テーマにおける最強コンボ~ポイントその3~
魔妖シンクロモンスターの墓地からの特殊召喚成功時に発動できる効果は活かせない
魔妖シンクロモンスターの自己蘇生効果は墓地での発動なので《スキルドレイン》による妨害を受けることはありませんが、墓地からの特殊召喚時効果はフィールド上での発動となることから無効になってしまいます。
発動自体は行えるため、どうしても効果を活かしたい場合には効果にチェーンして《月の書》などで裏返したりリリースや破壊に巻き込み、効果処理時にフィールド上で表側表示以外の状態として効果発動に繋げましょう。
魔妖テーマのバックストーリーに迫る!
ここからは魔妖テーマのバックストーリーについて解説していきます。
デッキビルドパック ヒドゥン・サモナーズのポスターには
「嗚呼、忌わしや。我ら幽世(かくりよ)の焔が小賢しき灯火を滅する時ぞ・・・。」
このような一文が掲載されていました。
ここでの小賢しき灯火とは不知火を指しており、どこか恨めしい因縁めいたものを感じます。
魔妖変生から分かる魔妖モンスターのビフォーアフター
魔妖シンクロモンスターはそれぞれ妖怪の姿やカード名となっており、メインデッキの魔妖モンスターは人の姿をしています。
属性やカードの特徴、《魔妖変生》のイラストからそれぞれ
《麗の魔妖-妖狐》《麗の魔妖-妲姫》
《轍の魔妖-朧車》《轍の魔妖-俥夫》
《翼の魔妖-天狗》《翼の魔妖-波旬》
《骸の魔妖-餓者髑髏》《骸の魔妖-夜叉》
という風に変化しているようです。
不知火との関係
《麗の魔妖-妲姫》と《不知火の武部》はもともと仲が良かったらしく《逢華妖麗譚-不知火語》のイラストからは因縁めいたものを感じません。
しかし《逢魔ノ刻》のイラストでは対峙する《麗の魔妖-妖狐》と《麗神-不知火》(《不知火の武部》)の姿が。
以上のことをまとめた上で考察すると、魔妖一族の《麗の魔妖-妲姫》は不知火一族の《不知火の武部》と出会い、仲良くなりますが、それぞれの一族は対立している関係にあり、仲は引き裂かれ、最終的に退治する側とされる側になってしまった・・・という悲しいお話しであることが伺えます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今夏は魔妖テーマのバックストーリーを紹介しながら、コンボやカードの解説をさせて頂きました。
バックストーリーに関しては未だ不明な部分が多く、不知火と魔妖が対峙するきっかけを描いたイラストのカードが登場することが予想されます。
今後も強化が期待できるテーマとなっているため、既存のカードの復習をしっかりしておきましょうね。