2017年9月9日発売のEXTRA PACK 2017で登場したヴェンデット。
海外出身のテーマということで人気も高く、カードパワーの高さにも注目が集まっています。
今回ははヴェンデットについて詳しく解説していきたいと思います。
そもそもヴェンデットとは?
語源となるものは復習を意味するvendettaと不死を意味するUndeadを掛けたものであると考えられ、アンデット族の儀式モンスターという珍しい組み合わせのテーマです。
日本国内においてはEXTRA PACK 2017での登場ですが、翌年に発売されたEXTRA PACK 2018で大幅に強化されました。
元々は海外新規テーマとなっており、海外版Code of the Duelistでの登場となっています。
それではヴェンデットカードについて詳しく見ていきましょう。
ヴェンデットテーマには、儀式モンスター、リンクモンスター、効果モンスターに加え、専用の魔法・罠カードが存在します。
ヴェンデット儀式モンスターと使い方解説
一部のヴェンデット儀式モンスターは墓地へ送られた場合に効果の発動を行うモンスターや、フィールド上で《リヴェンデット・スレイヤー》として扱う効果を利用してサポートカードとの併用を行うことができます。
リヴェンデット・スレイヤー
ヴェンデットテーマにおける主力カードであり、ヴェンデット儀式魔法カードによって降臨します。
レベルが6なので下級モンスター2体での儀式召喚が一般的ですが、手札やデッキからカードを墓地へ送りやすいアンデット族の特性を生かし、同名モンスターをリリースして儀式召喚といったプレイングも有効です。
儀式召喚した後に墓地へ送られることで儀式魔法カードのサーチとヴェンデットモンスターの墓地送りを行えますが、送られる手段に指定がありません。
儀式召喚後にリンク素材などで墓地へ送りつつ後続のモンスターの展開に繋げるなど、柔軟なプレイングが求められるカードとなっています。
現在の価格は100円~200円前後です。
リヴェンデット・エグゼクター
現在最もレベルの高いヴェンデット儀式モンスターであり、自身を《リヴェンデット・スレイヤー》として扱うことができます。
専用儀式魔法カードである《リヴェンデット・ボーン》の破壊耐性効果を《リヴェンデット・スレイヤー》のように利用できるため、戦闘以外の破壊も防ぎつつアタッカーとして活躍します。
このカードが表側で存在する限り相手はこのカード以外の他のカードを対象とすることができなくなるため、疑似的な防御手段としても機能します。
《リヴェンデット・スレイヤー》のように墓地へ送られた時というわけにはいきませんが、戦闘か相手の効果によって破壊された場合にはヴェンデットカードのサーチが行えるため、除去された際のカード損失も補うことができます。
現在の価格は100円前後です。
ヴェンデット・バスタード
《リヴェンデット・スレイヤー》と同様に墓地へ送られた場合に発動できるサーチと墓地送り効果を持っており、こちらは儀式モンスターを手札に加えながら《ヴェンデット》モンスターの墓地送りを行います。
自分の墓地からヴェンデットカードを除外してカードの種類を宣言することで、そのターン中に相手へ宣言したカードの発動を制限する効果も持っていますが、こちらは起動効果なので効果の発動時に宣言したカードをチェーン発動されてしまう恐れもあり、適用されるのがターン中という点などから制圧力は低めとなっています。
現在の価格は100円前後です。
ヴェンデット・キマイラ
レベルが5なので効果を使用した《ユニゾンビ》1体で儀式召喚が可能となっており、フィールドのカードの破壊する効果の発動時にアンデット族モンスターを除外することで発動を無効に出来る防御手段として活躍します。
儀式召喚のためにリリースか除外された場合には相手フィールドのモンスターの弱体化が行えるため、手札や墓地から《リヴェンデット・ボーン》と相性の良いカードとなっています。
現在の価格は50円前後です。
ヴェンデットリンクモンスターと使い方解説
ヴェンデットリンクモンスターとその使い方解説を解説します。
アドヴェンデット・セイヴァー
ヴェンデットモンスターですが素材の指定はアンデット族モンスター2体と緩く、リンクマーカーも扱いやすい左下と右下です。
モンスターゾーンで《リヴェンデット・スレイヤー》として扱う《リヴェンデット・エグゼクター》と同様の効果を持っていることから《リヴェンデット・ボーン》による破壊を防ぐ効果を利用しやすく、場持ちの良さにも注目です。
ノーコストで自分の墓地のヴェンデットカードのサルベージ効果を持っており、《リヴェンデット・ボーン》をサルベージして連続召喚を行なったり、儀式召喚のためにリリースされたヴェンデットモンスターの回収を行うなど、リンク召喚のために失ったボードアドバンテージの損失を補いやすい優秀な効果です。
最も注目したいのがダメージ計算時に発動が行える相手モンスターの弱体化効果となっており、コストとしてアンデット族モンスターを墓地へ送ることで墓地へ送ったモンスターのレベル分の弱体化を行えます。
アンデット族モンスターは墓地へ送られることで効果を発動できるモンスターが多いことからメインフェイズ2の展開のサポートに繋げたり、《牛頭鬼》を利用してダメージステップ中のモンスターの展開も行うことが可能です。
汎用性も高いカードなのでヴェンデットテーマのみならずアンデット族モンスター中心のデッキであれば積極的に採用したいカードとなっています。
現在の価格は1,500円前後です。
ヴェンデット儀式魔法カードと使い方解説
ヴェンデット儀式魔法カードは手札のみならず墓地からもヴェンデット儀式モンスターの儀式召喚が行える効果を持っており、リリースの代わりに他の場所のアンデット族モンスターを利用することができる他テーマには無い特徴を持ちます。
リヴェンデット・ボーン
ヴェンデット儀式モンスターの降臨に必要な儀式魔法カードですが、通常の儀式魔法カードと異なり、手札・フィールドからモンスターをリリースするか、リリースの代わりに自分の墓地のアンデット族モンスターの除外を行って儀式召喚を行うことができます。
注目したいのが手札のみならず墓地からも儀式召喚が行える点であり、墓地にカードが揃っていれば実質的にこのカード1枚のカード消費で儀式召喚を行うこともできます。
アンデット族テーマ特有の墓地アドバンテージを活かすことでカード消費を軽減しながら儀式召喚が行える優秀なカードとなっており、ヴェンデットテーマであればフル投入が推奨されます。
また、このカードを除外することで適用できる《リヴェンデット・スレイヤー》の破壊を防ぐ効果はチェーンブロックを作らないため、魔法カードの発動を封じられてしまっている場合においても防御手段として活躍するなど使い捨てとならない点も強力です。
現在の価格は100円前後です。
リヴェンデット・バース
通常の儀式召喚方法に加え、リリースの代わりに自分のデッキのヴェンデットモンスターを墓地へ送ることができます。
このカードも《リヴェンデット・ボーン》と同様に儀式召喚を行うモンスターを手札・墓地から儀式召喚することができるため、リリースするモンスターをデッキから墓地へ送ることで1枚で儀式召喚を行うことが可能です。
リリースの代わりに墓地へ送られたヴェンデットモンスターに制限はありませんが、このカードで儀式召喚されたモンスターは次のエンドフェイズに破壊されてしまうため、プレイングに注意しましょう。
現在の価格は50円前後です。
ヴェンデットモンスターと使い方解説
ヴェンデットモンスターはヴェンデット儀式モンスターの儀式召喚に使用されることで様々な効果を付与できる効果を持っており、耐性や除去性能を備えたヴェンデット儀式モンスターの展開に繋げることができます。
ヴェンデット・コア
非常に汎用性の高い1枚であり、アンデット族モンスターを除外することで自身の蘇生を行うことができます。
このカードを使用して儀式召喚されたモンスターに相手の効果の対象とならなくなる耐性の付与も可能となっており、リンク素材や儀式召喚のためのリリースなどの各種素材に有効な1枚です。
《シノビネクロ》と併用することでアドバンテージを得られるため、ヴェンデットテーマのみならずアンデット族テーマのデッキで活躍しています。
現在の価格は50円前後です。
ヴェンデット・ストリゲス
墓地へ送られた場合に手札のヴェンデットモンスターを相手に見せることで自己蘇生を行う効果に加え、ヴェンデット儀式モンスターに戦闘を行ったダメージ計算後に手札入れ替えを行える効果の付与が可能です。
《リヴェンデット・スレイヤー》と非常に相性が良く、ヴェンデット儀式魔法カードを手札に加えつつ墓地へ送ることで、効果の発動時に相手に見せるカードを確保しながら墓地からの特殊召喚が行えます。
現在の価格は50円前後です。
ヴェンデット・ヘルハウンド
レベルが3なので《彼岸の黒天使 ケルビーニ》のリンク素材やコストによって墓地へ送りやすく、素材としても扱いやすい1枚です。
ヴェンデットカードをコストに自己蘇生を行う効果も持っており、ヴェンデット儀式モンスターに付与出来る効果もノーコスト且つフリーチェーンで発動が行える魔法・罠カードの除外という強力なものとなっており、積極的に採用したいカードとなります。
現在の価格は50円前後です。
ヴェンデット・レヴナント
相手による破壊をトリガーに自身の蘇生を行う効果を持っており、壁モンスターとして活躍します。
特に強力なのがヴェンデット儀式モンスターに付与できる特殊召喚モンスター1体の除外であり、対象こそ取りますがノーコスト且つフリーチェーンで発動することができます。
単体での効果発動は相手依存となってしまうため、展開力の高いデッキでの採用がメインとなります。
現在の価格は50円前後です。
ヴェンデット魔法カードと使い方解説
ヴェンデット魔法カードはフィールド魔法、速攻魔法、永続魔法と種類が多く、アンデット族モンスターを利用しながらヴェンデットモンスターの展開に繋げることできます。
ヴェンデット・ナイト
手札コスト1枚を必要としますがヴェンデットモンスターのサーチが可能となっており、状況に応じてヴェンデットモンスターかヴェンデット儀式モンスターのサーチを行えます。
自分のヴェンデットモンスターが攻撃によって相手モンスターの破壊を行った場合には連続攻撃が可能となる効果も持っていますが、相手モンスターにしか連続攻撃が行えない点に注意しましょう。
現在の価格は50円前後です。
ヴェンデット・チャージ
手札及びフィールド上のアンデット族モンスターを1体をコストにヴェンデットモンスターのリクルートを行うことができます。
2対1のカード交換となることからディスアドバンテージとなるカードですが、《馬頭鬼》などのアンデット族モンスターを墓地へ送ることでカード損失を防ぎながらリクルートに繋げられます。
速効魔法カードである点を活かしてサクリファイスエスケープに利用することも可能です。
現在の価格は50円前後です。
ヴェンデット罠カードと使い方解説
ヴェンデット罠カードは相手モンスターの除去や除外ゾーンからの儀式召喚といったトリッキーなプレイングを行うカードが多く存在しますが、サーチ手段が無い点や発動タイミングの遅さなどから優先度は低めです。
ヴェンデット・デイブレイク
発動時の条件として相手フィールドのカードの数が自分フィールドのカードより多い場合にしか発動することができませんが、儀式召喚したヴェンデットモンスター1体を対象にそのカード以外の全てのカードの破壊を行うことができます。
デメリットとして発動後対象としたヴェンデットモンスターの直接攻撃が行えなくなりますが、大きくアドバンテージを得ることができるカードとなっており、フリーチェーンで発動出来る点も優秀なカードです。
現在の価格は50円前後です。
ヴェンデット・リユニオン
ヴェンデット儀式モンスターに必要なリリースを除外ゾーンから確保するという珍しい効果を持ちます。
一度フィールド上に裏側表示で特殊召喚を行ってからリリースするためヴェンデットモンスターが持つヴェンデット儀式モンスターへの効果付与を行いやすく、複数の効果を持つヴェンデット儀式モンスターの展開を容易に行うことができます。
現在の価格は50円前後です。
ヴェンデットテーマのプレイングについて
ヴェンデットテーマはアンデット族テーマ特有の墓地送りを意識したプレイングがメインとなっており、連続儀式召喚を行いながら墓地とフィールドのモンスターの数を増やしていくことが重要です。
《ユニゾンビ》や《馬頭鬼》、《儀式魔人リリーサー》や《儀式の下準備》などアンデット族や儀式テーマのサポートカードはほとんど併用することが出来るため、様々な形のデッキ構築が行えます。
儀式召喚というディスアドバンテージとなりがちな展開手段をモンスター効果やサポートカードを利用していかに軽減することができるかが重要となるため、丁寧なプレイングを心がけましょう。
ヴェンデットテーマのバックストーリーに迫る!
ここからはヴェンデットテーマのバックストーリーについてのご紹介です。
公式設定として「不法に傷つけられた《Revendread Slayer》は、儀式召喚のためにリリースされたVendreadに大きく依存しており彼らの亡霊により追加効果を得る。」という記述が存在しており、不死者の力を利用して戦うダークヒーローのような存在であることが分かります。
ヴェンデットテーマの主人公となるのは《リヴェンデット・スレイヤー》。
《リヴェンデット・ボーン》のイラストから、恋人を奪われ、復讐者となった様子が伺えます。
この復讐者となった要因なのですが、《ヴェンデット・リボーン》のイラストに描かれているモンスターがヴェンデットモンスターの起源であると考えられ、人々は《ヴェンデット・レヴナント》に、鳥は《ヴェンデット・ストリゲス》に、獣は《ヴェンデット・ヘルハウンド》といった具合に、生物のヴェンデット化が進行しました。
そこに《リヴェンデット・ボーン》のイラストに描かれていた青年達も巻き込まれてしまいますが、恋人を奪われた復讐心から復讐者となり、《リヴェンデット・スレイヤー》となったようです。
その後登場した《ヴェンデット・キマイラ》や《ヴェンデット・バスタード》など強力なヴェンデットモンスターの登場によって《リヴェンデット・スレイヤー》は窮地に追いやられてしまいますが、死闘を制し、《リヴェンデット・エグゼクター》となりました。
めでたしめでたし!とはいかず、次に現れたのはかつての恋人のなれの果てである《ヴェンデット・アニマ》。
最終決戦となるかつての恋人との戦いを《ヴェンデット・ナイトメア》で制し、《リヴェンデット・スレイヤー》に訪れたのは夜明けであったことが《ヴェンデット・デイブレイク》のイラストから伺えます。
まとめ
アンデット族の儀式テーマという珍しい組み合わせですが、カードパワーは強力そのもの。
まさに不死を表すかのような展開力で相手を制圧することができます。
また、悲しい過去を背負ったダークヒーローだったことも分かりました。
気になった方は是非ヴェンデットデッキ組んでみてくださいね!